ものづくり補助金に申し込みができるのはどんな事業者?
ものづくり補助金は、設備投資費や試作開発の費用の2分の1もしくは3分の1、最大で1000万円の補助が受けられることから「申請したい!」「補助金を受け取りたい!」と強く思っている事業者が多いのではないでしょうか。
この記事ではものづくり補助金の応募要件など、申請をする前に知っておいた方がいいことを分かりやすく解説しています。
【1.応募要件・申請要件を全て満たす必要があるって本当?】
ものづくり補助金への申請をする場合、4つの要件全てを満たす必要があります。
①応募者と企業規模
ものづくり補助金の事業目的は、公募要領によると以下の内容となっています。
「中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、値上げやインボイス導入等)に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援する。」
この内容の通り、ものづくり補助金への申請・応募ができるのは中小企業または小規模事業者のみとなっています。
ただ、条件によっては組合関係や特定非営利活動法人での応募も可能となっているので、当てはまる事業者は最新の公募要領をチェックすることをおすすめします。
ちなみに、大企業と出資関係にあるみなし大企業・既に同様の内容で他の国の補助金や委託費を受けている事業・課題の解決を他者に外注や委託をする事業・試作品の製造や開発などを他者に委託して企画だけ行う事業・公序良俗に反する事業は補助の対象外となっているのでご注意ください。
②申請をする企業の業種
中小企業または小規模事業者に当てはまれば基本的にどんな業種の企業でもものづくり補助金への申請・応募をすることができます。
ただ、応募条件として設備投資を行った上で”革新的サービス開発・生産プロセスの改善”を行う必要があります。
もっと簡単に説明をすると、なんらかの開発や製造を行うことが要件ということです。
③申請できる事業内容
ものづくり補助金は事業の単位で応募します。
企業は生産性向上に寄与する”革新的サービス開発”や”生産プロセスの改善”についての事業計画を作成してものづくり補助金事務局の審査を受けます。
革新的サービス開発の場合の事業計画書では、中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドラインに示された方法で実施される方法があり、3~5年で付加価値額を年率3%で達成できるものでなければなりません。
ものづくり技術で応募する場合の事業計画書では、中小ものづくり高度化法に基づく特定ものづくり基盤技術を活用して3~5年計画で付加価値額が年率3%で達成できるものでなければなりません。
④従業員の賃金上昇など
2020年から新たに従業員の賃上げについての要件が新設されました。
給与支給総額は年1.5%以上増加の要件と、事業場内の最低賃金が地域別最低賃金よりも30円以上高いことの2点をクリアしなければなりません。
上記4点を満たさないと応募要件に達していないとみなされるだけではなく、採択後5年間の報告の際に不達成であると補助金を返還する義務があるとされているので、ものづくり補助金への申請・応募をする際はご注意ください。
【2.ものづくり補助金に申請・応募ができる条件はある?】
ものづくり補助金に申し込みができる事業者の条件は3つです。
①補助金を申し込む時点で既に創業していること
創業とは、法人として会社を設立しているもしくは個人事業主として税務署に開業届を提出していることを言います。
「来年あたりに創業する予定」「創業する予定はあるけれどまだ何もしていない」という事業者は申し込むことができないのでご注意ください。
②資本金または従業員数が一定水準以下であること
ものづくり補助金は中小企業または小規模事業者向けの制度なので、資本金または従業員数が一定水準以下でないと申し込むことができません。
今後の参考までにものづくり補助金に申し込みができる業種・資本金・従業員数を記載しておきます。
▢製造業・建設業・運輸業・ソフトウエア業または情報処理サービス業とその他
・資本金:3億円以下
・従業員数:300人以下
▢ゴム製品製造業
・資本金:3億円以下
・従業員数:900人以下
▢卸売業
・資本金:1億円以下
・従業員数:100人以下
▢旅館業
・資本金:5000万円以下
・従業員数:200人以下
▢その他サービス業
・資本金:5000万円以下
・従業員数:100人以下
▢小売業
・資本金:5000万円以下
・従業員数:50人以下
ちなみに従業員とは、勤務されている方のうち会社役員や個人事業主以外の常勤従業員のことを言います。
③賃金引き上げ計画を従業員に表明していること
ものづくり補助金に申し込みをする時点で賃金引き上げ計画を従業員に表明していなくてはなりません。
従業員の賃金をただ上げればいいというものではなく、以下の3つを満たしていることが条件となっています。
・試作品開発や生産性向上のための事業計画終了までに役員従業員の給与支給総額が年率1.5%以上の増加
・事業計画終了までに最低賃金を地域別最低賃金の+30円以上の水準
・事業計画終了までに付加価値を年率平均3%以上増加(付加価値=営業利益+人件費+減価償却費)
【3.ものづくり補助金の対象者は補助金の種類と金額を詳しく知っておこう!】
ものづくり補助金は、補助対象によって3種類あります。
①一般型
新しい製品やサービスの開発、その生産方法やサービス提供方法の改善につながる設備やシステムの導入を補助する。
▢中小企業者
・補助率:2分の1
・補助金額:1000万円以内
(機械装置・システム構築費以外の経費は500万円以内)
・補助対象経費:機械装置、システム構築費(1つ税抜き50万円以上の設備投資が必須)
技術導入費、運搬費、専門家経費、クラウド利用費
▢小規模事業者
・補助率:3分の2
・補助金額:1000万円以内
(機械装置・システム構築費以外の経費は500万円以内)
・補助対象経費:機械装置、システム構築費(1つ税抜き50万円以上の設備投資が必須)
技術導入費、運搬費、専門家経費、クラウド利用費
▢低感染リスク型ビジネス枠
・補助率:3分の2
・補助金額:1000万円以内
(機械装置・システム構築費以外の経費は500万円以内)
・補助対象経費:機械装置、システム構築費(1つ税抜き50万円以上の設備投資が必須)
技術導入費、運搬費、専門家経費、クラウド利用費
②グローバル展開型
海外事業の拡大や強化のための設備導入を補助する。
▢中小企業
・補助率:2分の1
・補助金額:3000万円以内
(機械装置、システム構築費以外の経費は1000万円以内)
・補助対象経費:機械装置、システム構築費(1つ税抜き50万円以上の設備投資が必須)
技術導入費、運搬費、専門家経費、クラウド利用費、海外旅費
▢小規模事業者
・補助率:3分の2
・補助金額:3000万円以内
(機械装置、システム構築費以外の経費は1000万円以内)
・補助対象経費:機械装置、システム構築費(1つ税抜き50万円以上の設備投資が必須)
技術導入費、運搬費、専門家経費、クラウド利用費、海外旅費
③ビジネスモデル構築型
中小企業を支援しようとする大企業対象のものづくり補助金です。
大企業向けなので補助上限は1億円、補助率は100%となっています。
中小企業または小規模事業者にはほとんど関係のない補助金なので、「そんなのがあるんだ」という程度で問題なく、よく知ろうとする必要もありません。


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